ワークショップ (開発教育におけるワークショップ)
ワークショップとは
開発教育におけるワークショップとは、「講義のような先生から生徒への一方的な知識つめこみ型の授業ではなく、参加者が自ら主体的に参加し、自分の考えや知識、意見などをグループワークで共有し、相互作用の中から何かを学びあったり創り出したりする、双方向的な学びと創造の場」です。
その場をリードするのは「ファシリテーター」ですが、先生ではありません。方向性や筋道を照らして「お客さん」や「生徒」ではなく、参加者の学びを促します。参加しやすくするために、ゲームや身体を動かすアクティビティが盛り込まれているのが特徴です。
ワークショップ=workshop
もともと「workshop」という単語は「作業場・工場」という意味を持ち、「複数人で一つのモノを作り上げていく現場」を意味する言葉です。開発教育では、何人かのグループで課題について話し合い、そこから何らかの成果を出したり、自分たちの考えを見つけ出していく場のことを指します。
ワークショップは、日々様々な団体が開発し、いろいろな場面で実践されています。YOUTHは、母体でもある開発教育協会(DEAR)が開発・発行しているワークショップを中心に実践し、オリジナルのワークショップ開発も行なっています。
YOUTHが主に実施するワークショップは以下の4種類です。
ワークショップの代表例
●「わたしたちのまちづくり〜みんながイキイキ暮らせるまちってどんなまち?〜」
参加者一人一人から、“まち”に対する想いを引き出し、どうすればよりよい“まちづくり”につながるか、ロールプレイなどを通じて体験してもらう、DEAR-YOUTHのオリジナルワークショップです(2007年10月完成)。
「YOUTHが掲げるESD」を形にするため、“まち”に住む様々な人にインタビューをして“役割カード”を製作。“まち”の声をリアルに映し出します。(詳細はコチラ)
●「世界がもし100人の村だったら ワークショップ版」
インターネット、Eメールを通じて広がった「世界がもし100人の村だったら」をワークショップ形式で体感するものです。世界の人口、世界の言葉でこんにちは、富の分配など、さまざまなアクティビティを通じて身体で体感するワークショップです。
開発教育のワークショップの中でも「世界がもし100人の村だったら」の知名度もあり、特に有名な教材です。(詳細はコチラ)
●「パーム油のはなし」
ポテトチップス、チョコレート、カップラーメン、アイスクリームなどの原料になっているパーム油を通して、生産国で起こっている問題を知り、その問題と私たちの生活とのつながりを理解し、なにができるか考えることを狙いとした教材です。
YOUTHメンバー、お気に入りのワークショップで「環境」「人権」「労働」問題などに焦点をあて、頻繁に実施しています。 (詳細はコチラ)
●「新・貿易ゲーム」
「新・貿易ゲーム」は、オリジナル版の「貿易ゲーム」により今日的な課題を盛り込んだもので、先進国と途上国の経済的あるいは社会的な格差をはじめとする国際社会の問題点を、疑似体験を通して考える教材。
ゲーム性の高いワークショップで、自由貿易の不公平さを身をもって体感できます。(詳細はコチラ)