開発教育とは
◆開発教育ってなぁに?
開発教育協会(DEAR)は、開発教育をこう定義しています。
「南北問題(先進国と途上国)や環境破壊、貧困など開発をめぐる問題を、私たちひとりひとりが理解し、私たちの生活との結びつきを知り、私たちにできることを考え、よりよい地球社会を創るために自ら行動していくことを目指した教育活動」
目標:
@人権と世界の文化の多様性の尊重
A開発問題の現状と原因の理解
B地球的諸課題の関連性の理解
C世界と私たちのつながりに気づくこと
D開発をめぐる問題解決への参加
「開発教育」は主に、参加型学習(ワークショップ)を通じて実施されます。
◆ワークショップ(WS)について
「作業場」、すなわち「複数人で一つのモノを作り上げていく場」という意味を持っています。参加者が知識やアイディアを出し合い、新たな発見や学びに至る参加型の学習方法、場のことを指します。
受動的な普通の授業ではなく、主体的に参加することが特徴です。ディベートやロールプレイ、フォトランゲージ、ランキング、シュミレーションといった、参加型の手法が多く用いられます。(手法については「用語集」をご覧ください)。
○一般の授業 | ○開発教育 | |
実施者 | :先生(教える人) | :ファシリテーター(意見を引き出す人、促進する人) |
スタンス | :受動的 | :能動的(参加型&体験型)、一方的に話を聞く場ではない。 |
目的 | :答えを出す | :意見を共有して、主体的な意欲を持ち寄ることが目的 |
○ディベート | →あるテーマについて論じ合います。 |
○ロールプレイ | →役割(ロール)を演じ、立場の違いを体感します。 |
○フォトランゲージ | →写真から、何をしているのか、どんな場所なのかを想像します。 |
○ランキング | →課題や問題の解決手段に優先順位をつけて他の人と比べたりします。 |
○シュミレーション | →あることを疑似体験してみたりします。 |
開発教育の語源
◆開発教育=Development Education
「開発教育」は、南北問題が世界的な課題となっていた1960年代に欧米諸国の国際協力NGOの間で「Development Education」として提唱されたものです。
開発教育の“開発”と“教育”を分けて、それぞれの単語の意味を考えてみると、その名前に込められたメッセージが見えてきます。
開発=development は 「de」と「envelopment」に分けられます。
「de」は“否定”を意味し、「envelopment」は“(封筒などを)包むこと”の意味。
例えば、封筒は必ず何かを入れてから封をしますよね。「development」は封筒のふたを開けて、中にあるものを“引き出す”という意味が込められています。
教育=education の語源はラテン語の「educera」。もともとは「ex-ducera」、引き出す(exは押し出すという意味がある) という意味の単語です。つまり、「引き出す、取り出す、解放する」という意味だといえるでしょう。
開発教育は、今まで見えなかったこと、感じなかったことに気づき、解放する手助けをするものだといえるのではないでしょうか。
「開発教育入門講座」〜開発教育ってなぁに?〜
◆DEARでは、毎月1回「入門講座」を行っています。
DEAR-YOUTHの親団体、開発教育協会(DEAR)は、「開発教育」を推進するため、「開発教育入門講座」を行っています。
「開発教育ってなぁに?」っという質問から、より開発教育を深く体験できる講座を、毎月1回のペースで開催しています。